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市長の日記「全国木のまちサミットin東白川」

15日・16日と、岐阜県東白川村を訪ねました。今年で8回目を迎える「全国木のまちサミット」に出席しつつ、東白川村で展開されている林業・木材産業の現場をお訪ねしました。
 このサミットは、主に森林資源の豊富な地方自治体が、林業の活性化、木材産業の育成、さらには森林の整備保全などを進めていくにあたり、同じような課題意識を抱える自治体同士の交流や先進事例の研究を通じて、それぞれの自治体における実践を進化させていこうとの考えで取り組まれてきました。私も前の任期中、岩手県住田町、山梨県早川町、熊本県南小国町などで開催されたサミットに参加、意欲的に取り組む全国各地の自治体の皆さんや、支援する林野庁、関係団体の皆さんとの交流を深めてきました。
昨年は小田原でも開催されています。
 今年の開催地である東白川村は、人口2000人ほどですが、広大な山林と美しい清流の村で、高品質でしられるヒノキ「東濃ひのき」の大産地です。山林面積は約7800haで小田原市の倍程度ですが、そのうちFSC認証を得た、健全で持続可能な森林の面積が8割近くに達しており、森林地権者~林業事業者~製材事業者~加工事業者~工務店までの繋がりが村内で見事に形成されている、モデル的な地域であり、森林・林業・木材産業はまさに地域の主力産業として受け継がれ、育てられています。
 サミットのプログラム自体は、15日夜の交流会と16日の記念講演やパネルディスカッションなど、室内での交流が主体だったため、こちらから東白川村にお願いし、15日の午後から半日かけて村内の主要な現場を特別にご案内頂きました。
 FSC認証の森であり、東濃ひのきの種どりをする「母樹林」、サントリーが水源の森としてその保全と育林に関わっている山林、故坂本龍一氏らが取り組んだ「more trees」の森など、多間伐を経て十分な樹間があり、枝打ちもしっかりされた、まっすぐに育っているヒノキ、しかも下層植生がしっかり茂っている健やかな森の姿が、そこにはありました。
 東白川村森林組合では、山から切り出されたヒノキ材が広大な土場に大量に積み上げられ、大型の林業機械が数台稼働、月2回行われる市に向けての準備が進められています。
 東白川製材協同組合では、続々と運び込まれるヒノキの原木が、皮むき、採寸、最適な木取りをへてどんどんと製材され、乾燥工程を経て出荷されるのを待つ材がヤードの各所に整然と並べられていました。また、広大なプレカット工場では運び込まれた角材などが自動的にプレカットされ、エンドユーザーの現場へと送られていきます。
 全体として、銘木「東濃ひのき」の大産地として、産業を支える環境と体制、事業の仕組みがしっかり組みあがっており、さすがだと唸らされました。これらの取り組みのすべてを小田原で同じように実現することは難しいのですが、森づくりの理念、健全な森林の保全整備、サプライチェーンの構築、人材育成、マーケットとの繋がりなど、学ぶべき取り組みをたくさん見せて頂きました。
(続編は明日の日記に)

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  • 登録日 : 2024/10/18
  • 掲載日 : 2024/10/18
  • 変更日 : 2024/10/18
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