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桜川市には、二宮金次郎が桜町での報徳仕法の次に手掛けたかつての青木村があり、やはり荒廃していた農村の復興で大きな成果を遺しました。有名なのは、出水のたびに堰が壊れ農業振興のネックになっていた桜川の青木堰を修復した事績。大きなかやぶき屋根のような堰の構造物を、危険を顧みず自らが縄を切って川に落とした故事は有名で、尊徳記念館にもそれを再現したジオラマがあります。
2日目の大会では、地元の小中学生たちが取り組んでいる尊徳学習と、それを実践する日々の活動の様子が、児童生徒たちから報告されました。挨拶や推譲の活動はとても素晴らしいもので、小田原でも見習っていくべきと感じました。
また、平塚市博物館学芸員でおだわら市民学校などでもお世話になっている早田旅人さんの、青木村仕法に関する詳細な講演は秀逸で、荒れ地開拓で得た余財を次なる開発へと振り向けるとともに、近傍の村(烏山藩など)の再興にも役立てるという、財の再分配機能を担った公益性の高い事業であったことの報告は、まさにこれからの地域経営においても活かすべき手法であると認識を新たにしました。
地方都市をつなぐ様々な交流事業の中には、〇〇サミットと称するいろいろな事業体がありますが、年を重ねるにつれ活動のエネルギーが衰退する傾向がある中、この報徳サミットはそうした気配が全くなく、報徳の訓えがむしろこれからの地方都市の困難な局面にこそ真価を発揮するものであることから、数年先まで大会開催地が決まるほどの熱量。二宮先生のご生誕地として、こうした自治体間の絆を大切にしていく役割があると改めて感じました。
桜川市からほど近い筑波山の東麓、深い森の中に、「東筑波ユートピア」という小さな動物園があります。ここに、小田原城址公園に昨年までいた猿たちが引き取られ、余生を過ごしています。猿たちの様子を確認するとともに、引き取って頂いたことへのお礼を伝えるべく、同園をお訪ねしました。
山の中の地形を生かす形で複数の飼育舎が点在する中に、猿たちが暮らす大きな「モンキーハウス」があり、その中の区画された空間に「小田原のお猿さん」として猿たちが暮らしていました。小田原から引っ越した時には7頭いたのですが、すでに2頭がなくなり、別のところから仲間入りした1頭を加えた6頭が同じ区画の中にいます。
引っ越した時点でだいぶ年老いていたのですが、こちらに来て1年近くが経ち、さらに老いた感がありました。それでも、トングで差し出す餌を食べる様子から、大切に面倒を見てもらっているのだなあと感じました。「ここは猿さんたちの老人ホームです」と、統括マネージャーの椎野さんがおっしゃっていました。静かな森の中の、小田原の時よりも大きな空間のある施設で、長生きしてほしいと思います。
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